更年期で食事を作りたくないという人は食べないとますます悪化します
更年期の食事で気をつけること
栄養バランスを取るということは、どの年代でも大切な食事のルールですが、更年期の場合は今まで豊富だった性ホルモンが減少していくことで、自律神経が乱れる期間です。
そのため、更年期の食事は自律神経を整える食事を心がけることで、体の不調が改善されます。
更年期におすすめの食材
女性の場合よく言われるのが、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをするイソフラボンが含まれる大豆製品を積極的に取り入れるということです。
ただし、実は体内で大豆をエストロゲンに似た成分へと変えることができる人とそうでない人がいて、日本では約半分の人しかできないということがわかっています。
大豆製品は更年期の症状に効果があると聞いてたくさん食べているけれど、変化が無いという場合は、残念ながらこの体質に当てはまります。
とは言え、このような体質の方でも、大豆製品を継続して食べ続けることで、作り出せるようになったケースもあるようですので、毎日の習慣にしてみることをおすすめします。
栄養素を取り込みやすくするには、腸内環境を整えることも役立ちますが、乳酸菌や麹菌などが有効です。麹の効果についてはこちらの記事も参考にしてください。
他にも、更年期は性ホルモンの減少で悪玉コレステロールが増えるため、脂質に注意が必要です。揚げ物など油が多い食べ物を摂り過ぎないということもありますが、料理に使う油の種類を変えることで体調も変わってきます。
更年期の食事の摂り方
また、自律神経を整える食事は、その内容も大切ですが、同時に食べ方も注意が必要です。
更年期になって食事の量は変わっていないはずなのに、痩せにくくなった、太る一方だという声も多くなりますが、ダイエットしたいからと言って1日1回の食事で済ますなど過度なカロリー制限を行うと、自律神経が乱れます。
食事制限で摂取カロリーが減っても、結果的に他の不調が現れるなど、大きな効果は見込めなくなるでしょう。
毎日規則正しい食事を行うことで、体内時計がしっかりと刻まれます。特に夜眠れないというような症状があれば、朝食を決まった時間にきっちり食べることで体内時計が整いやすくなります。
更年期におすすめのレシピ
大豆製品を使った料理は、体内で女性ホルモンに似た働きを持つ成分を作り出すためにおすすめです。男性の場合でも、たんぱく質を豊富に含む料理を積極的に摂りたいです。
豆乳鍋
材料(4人分)
豚肉 | 200~300g |
白菜 | 1/4個 |
玉ねぎ | 1個 |
豆腐 | 1丁 |
ニラ | 半束 |
もやし | 1袋 |
おろしにんにく | 小さじ4 |
おろししょうが | 小さじ4 |
豆乳 | 400ミリリットル |
だし汁 | 1リットル |
ごま油 | 大さじ1 |
作り方:
- 白菜と豆腐は食べやすい大きさに、玉ねぎは5mm程度のスライス、ニラは5cmくらいに切る。
- 鍋にごま油とにんにく、しょうがを入れ、香りが出たら豚肉を炒める。
- 豚肉の色が変わったら、豆乳以外の食材をすべて入れ、煮込む。
- 最後に豆乳を入れ、煮立つ直前に火を止める。
納豆やキムチを入れてもおいしいですし、男性の更年期対策なら、こちらの豚肉を牛肉に変えるのもおすすめです。
更年期の食事を補う対策
更年期の食事は自律神経を整える上で大切ですが、どうしても食事だけでは対応しきれないという方も多いです。そのような場合には、漢方薬やサプリメントで補うと良いでしょう。
ですが、更年期の症状が重く、日常生活に支障がある場合には、すぐに医療機関で受診することをおすすめします。
漢方薬やサプリメント
更年期の症状を和らげると言われる漢方薬やサプリメントは、その種類も様々です。食事に気を付けたいという方は、更年期太りが気になっていて、ダイエットしたいと考えるかもしれません。
漢方薬の中でも、脂質を燃焼させる効果があるのは大柴胡湯(だいさいことう)です。
サプリメントも様々ですが、更年期の腸内環境を整えつつホルモンバランスも整える成分のリゾープス麹が含まれているものがおすすめです。
運動
ストレスは自律神経の大敵と言われているため、リラックスのために運動を取り入れるのも効果的です。また、更年期で体重が増える一方という場合にも、食事と合わせて体を動かすことで相乗効果が生まれます。
とは言え、今まで運動をしていなかった人が、更年期になって急に激しい運動を始めると、負荷がかかり過ぎて別の病気が発症することもあるため、注意が必要です。
最初は週に2~3日、30分程度の軽い運動からはじめ、特に問題が無ければ徐々に負荷や回数を上げていくのがおすすめです。
更年期の運動についてはこちらもご覧ください。
更年期は食べて健康を目指しましょう
どうしても太りやすくなる更年期なので、できるだけ何も食べないようにと頑張ってしまいがちですが、食べないことでますます体は悲鳴を上げていきます。
更年期は食事の内容や食べ方を見直すチャンスととらえ、今後の生活を輝きのあるものにしていきたいですね。