更年期に肩こりや首こりがひどいという人は多いです!対策まとめ

更年期の肩こり

肩こりと四十肩の違い

肩こりと四十肩の違い

肩こりも四十肩も更年期に増える症状ですが、発症している部分が異なります。

 

肩こりとは、肩の周りの筋肉がかたくなり、痛みが出るなどする症状のことを言います。あくまで筋肉から生じるため、肩を動かすことはできます。

 

一方で、更年期に多い四十肩や五十肩と言われる症状は、肩の関節から生じるため、肩を動かすことができなくなります。この場合は肩こりとは違いますから、整形外科など病院で受診することをおすすめします。

 

また、肩こりだと思っていても、あまりに症状がひどい場合には、別の病気が隠れていることもありますから、肩こりだからとあなどらず、なるべく早く病院に行ってください。

 

更年期に肩こりがひどくなる原因

更年期の肩こりの原因

今まで肩こりが無かったのに、更年期に症状が出てきたという人や、もともと肩こりがあったけれど、更年期に入ってひどくなり、首こりや頭痛、吐き気などが出てきたという人も少なくありません。

 

なぜ更年期に肩こりがひどくなるのでしょう。

 

更年期にかかわらず、肩こりは、姿勢が悪かったり、デスクワークなどで同じ姿勢を続けてしまったりすることで、筋肉内の血流が滞って生じます。

 

更年期は、性ホルモンの減少により自律神経が乱れるため、血流がさらに悪くなります。その上、重い頭を支える筋肉も衰えていきますから、なおさら首や肩に負担がかかるわけです。

 

更年期の肩こり以外の症状も、同じように性ホルモンが減少することで発生します。更年期の症状について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

 

更年期の肩こり改善策

更年期の肩こり改善策

先ほどもお伝えしたように、更年期の肩こりは、性ホルモンの減少が原因となっているため、その場しのぎの方法ではなかなか解決せず、性ホルモンの減少で乱れた自律神経を整えて初めて効果が出てくると言えます。

 

どんな更年期対策も、その時だけやるのではあまり効果は得られません。継続して長期的に取り組む必要があります。

 

それでは、更年期の肩こりを改善するには、どうしたらよいのか見ていきましょう。

 

漢方・サプリメント

更年期障害の緩和に漢方薬を取り入れることがありますが、種類が豊富なので、どれを選べばよいかわからないかもしれません。特に肩こりがひどい場合は、加味逍遙散(かみしょうようさん)がおすすめです。

 

肩こり以外の症状も気になる場合には、漢方専門医や漢方薬局で相談してみましょう。

 

漢方以外にも、民間療法で古くから更年期障害の緩和に使用されてきたのが、ハーブなどのサプリメントです。ただし、こちらも近年種類が豊富で、どれが自分に合っているのか、選ぶのが難しくなってきています。

 

ホルモンバランスを整え、更年期の症状を和らげる成分として知られるのはリゾープス麹です。

 

ツボ押し

肩回りの血流を良くして、肩こりを解消する方法がツボ押しです。更年期であっても毎日続けることで、血流を改善することにつながります。

 

肩こりを解消する代表的なツボは、肩井(けんせい)です。

 

肩井は、肩の中心にあたり、肩たたきでよくたたく場所でもありますが、これは大変理にかなっています。自分で押す場合は、たたいても良いですし、反対側の4本の指でじんわり押すのも良いです。

 

デスクワークなどで目を酷使している時も、肩こりが起こりやすくなるので、ちょっとした隙間時間に天柱(てんちゅう)を押してみましょう。

 

天柱は、首と頭の間にある左右のくぼみです。両方の親指で押しながら上に上げると効果的です。

 

肩の上から背中の方に肩こりの原因となる筋肉があることから、どうしてもその部分に集中してしまいがちですが、胸の上にある筋肉も大切な役割を持っています。

 

胸の上にある筋肉が凝り固まって縮んでしまうと、肩が下に引き下げられて肩こりになることが多いからです。

 

そこでおすすめなのが、中府(ちゅうふ)です。鎖骨の下にあるくぼみのさらに指1本分下あたりにあるツボで、押すと圧迫感があります。

 

中府を押すと自然に肩が後ろの位置に戻り、姿勢がよくなるのを実感できるのではないでしょうか。

 

ほかにも、直接肩こりに効果があるわけではありませんが、三陰交(さんいんこう)は更年期の症状全般におすすめのツボです。

 

三陰交は、内くるぶしから指4本分上がったあたりにあり、触ると軽い痛みを感じるところです。女性のホルモンバランスを整えるツボなので、更年期の方が毎日押す習慣をつけると、きっと体が軽くなるはずです。

 

ストレッチ

肩回りの血流を促すには、更年期かどうかにかかわらず、肩甲骨のストレッチが有効です。

 

手を下ろしたまま肩を上げ下げするだけでも十分ですが、手を脇に挟むような格好で肘を上げ下げするのがおすすめです。

 

また、座った状態で後ろ手を組み、背中側で組んだ手を上げ下げすると、肩甲骨周りの筋肉が使われます。

 

他に、頭から首の筋肉をほぐすなら、肩と反対の手で鎖骨の下にある中府のツボあたりを優しく押さえながら、押さえた手の方へ頭を傾けます。

 

例えば、左手の平を右の中府あたりに置き、頭を左に傾けます。次は、右手の平を左の中府あたりに置き、頭を右に傾けます。これを各15秒ほどじんわり負荷がかかる程度にやるだけで、肩がポカポカしてきます。

 

頭を傾ける際は、姿勢に注意しましょう。押さえた手は、身体を動かさないようにする役目もあります。肩のラインは変えずに頭だけを傾けることで、首から下の筋肉が伸びます。

 

更年期の肩こりは内側からのアプローチも大切

長年肩こりに悩まされてきた方はもちろん、更年期でひどくなった場合には、外側から対策するだけではなかなか解消しないことが多いです。

 

更年期の不調のほとんどが、ホルモンバランスの崩れからきているため、自律神経を整えるような対策が必要になります。

 

更年期の症状とうまく付き合って、輝きのある毎日を送っていきましょう。