麹とは?今再注目されているのは日本古来の発酵食品パワーが理由?

麹とは?

麹とは何か?

麹は、コウジカビの一種が食材などのたんぱく質を分解して酵素を発生させたもので、日本では古くから味噌、醤油、日本酒、焼酎などの発酵に使われてきました。

 

麹菌を使う対象によって、麹の種類も異なります。例えば、米で麹菌を培養すると米麹、麦で培養すると麦麹、大豆で培養すると豆麹となります。

 

麹菌は元々湿度の高い場所で発生するため、麹を使って食品を発酵させる技術は、東南アジアを中心とする東アジア特有のものとなっています。

 

そのため、中国では麦麹を紹興酒、インドネシアではリゾープス麹をテンペといった食品に利用されてきました。

 

日本で生産されているリゾープス麹は、ホルモンのバランスを整え、更年期の症状を緩和する成分というのはご存じですか?

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

 

麹の効果

麹の効果

麴には、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼといった酵素が含まれています。これらの酵素が人の体にもたらす健康効果を見ていきましょう。

 

食べ物の消化や吸収を助ける

酵素がたんぱく質を分解するため、肉などは柔らかくなり、消化しやすくなります。同時に旨味や甘みも増し、食品がおいしくなります。

 

腸内環境を整える

麹は発酵の過程でオリゴ糖を生み出します。腸内の善玉菌は、オリゴ糖をエサにして増えるため、結果として腸内環境を整えることになります。

 

エネルギー代謝を促す

麹は、ビタミンB群やミネラルを豊富に含み、エネルギー代謝の助けとなってくれます。特に更年期の場合は、代謝が落ちてしまいがちなので、積極的に取り入れたい栄養素です。

 

麹の効果については、こちらに詳しい記事がありますので、あわせて参考にしてください。

 

麹の作り方

麹の作り方

実は、種麹さえあれば家庭でも米麹を作ることができます。

 

ただし、種麹の適温は25℃~30℃とされているため、暑い季節に挑戦するのは難しいかもしれません。寒い時期に作るのがおすすめです。

 

丸2日はかかる作業になるため、時間が確保できるときに挑戦してください。

 

また、発酵時は雑菌が一緒に繁殖してしまいやすい環境になるので、道具類などはしっかり除菌・消毒しておく必要があります。

 

それでは作り方を見ていきましょう。

 

材料・道具:

米 2.5kg

種麹 5g

蒸し器

米を広げる板など

温度計

保温用の毛布など

熱するためのこたつなど

 

作り方:

米をといで、水の濁りが少なくなったら半日程度水につけておきます。

 

ざるに上げ、3時間ほど水切りをします。

 

蒸し器で米の芯が無くなるまで、50分程度蒸します。

 

蒸し上がったら、板などの上に広げ、35℃~45℃くらいに冷まします。

 

蒸した米に種麹をまんべんなく振ります。一度に全部振るより、少しずつ振って混ぜるを繰り返すとうまく混ざります。

 

種麹を混ぜた米を丸めて布でしっかりくるみます。

 

約20時間こたつなどに入れて、30℃~40℃に保ちます。

 

一度取り出して米を均一にばらします。

 

再度まとめて布でくるみ、こたつなどに戻し、5時間程度寝かせます。

 

ここで再び取り出し、ばらして丸めて布でくるんでまた戻します。

 

この後24時間は、数時間おきで同じような作業を繰り返します。

 

菌糸が出て甘みのある香りが出てくれば完成ですので、こたつなどから出して冷まします。

 

麹を使ったレシピ

麹を使ったレシピ

身体に良いと言われる麹ですから、ぜひ日常生活に取り入れたいですよね。さっそく麹を使った料理レシピをご紹介します。

 

甘酒

家庭で作りやすい麹料理といえば甘酒です。手作り麴を使っても良いですし、生麹を購入しても良いでしょう。

 

材料:

米 1合

水 360㏄

米麹(生) 400g

 

作り方:

炊飯器で1合の米を少し柔らかめに炊きます。

 

ご飯が炊けたら、炊飯器の保温機能を切らずに、水を少しずつ加えて60℃以下まで冷まします。

 

米麹を入れてかき混ぜたら、炊飯器のふたは閉めず、清潔な濡れ布巾をかぶせます。

 

途中布巾が乾燥してしまわないように濡らす作業を入れながら、8時間保温すれば完成です。

 

塩麹

米麹から塩麹を作っておけば、長期保存ができて様々な料理に活用することができます。

 

材料:

米麹 200g

塩 95g

水 400㏄

 

作り方:

最初に塩と米麹を混ぜ合わせます。

 

次に、水を加えて混ぜ合わせます。

 

基本的にこの状態で密閉容器に入れ、常温で10日ほど発酵させます。

 

容器に入れた時に水がひたひたになるようにしておきますが、しばらくすると水が米に吸われて少なくなるので、水を追加してかき混ぜます。

 

※完成しても、1日1回はかき混ぜる必要があります。野菜室などで約1年間保存がききます。

 

麹パワーで生き生きライフを!

麹などの発酵食品は、腸内環境を整えるなど、様々な健康効果がありますが、少し食べただけで変わるというものではありません。数か月、数年という長期間摂り続けることで、体質に変化が感じられると言われています。

 

更年期に体の変化を感じた時は、麹などの発酵食品を積極的に取り入れることで、症状が緩和される可能性も高いので、ぜひお試しください。

 

麹を取り入れて、輝かしい毎日を送っていきましょう。

 

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